質問という形の絡み(3/4):真正面から答えるとしたら

※引き寄せや潜在意識活用についての説明は、「掲示板からの転載」カテゴリーにまとまっています。

掲示板に書けなかったシリーズの続きです。

前回は、望むものがあるなら、ストレートに、シンプルに、自分を表現すればよいという話を書きました。
今回は、あえてあの質問に正面から答えるならどうなるか、書きます。

まずは質問を再掲。


886 : 幸せな名無しさん :2018/07/29(日) 15:53:07 defZQTY.0
>>15
人工知能の話とかおもしろいけど、
機械に「死の恐怖」を正確にプログラム(トレース)することはできるのかな?
人間が死の恐怖に直面すると、思考が一種のバグ状態になって制御できなくなる。
そうなると、感謝できることを探すってのもなかなか難しい。

1さんに質問だけど、
人工知能に「死にそうな状況に直面したら、ニューラルネットワーク内にバグ(負荷)を発生させる」という
デフォルト設定をしていたとしたら、人口知能はどのように問題解決していくと思いますか?
(人間にとって死の恐怖は最大級の負荷だから、人口知能にも同じレベルの負荷を与えるとして)


958 : 幸せな名無しさん :2018/08/18(土) 14:31:39 FWj.1rAo0
>>935
886の質問を書いた者ですが、質問の意図が伝わらなかったようですみません。
(私の文章力のせいです)

人間は窮地に陥ると、混乱(思考のバグ)しながらも何とか問題解決しようと
努力すると思います。
ただ、強烈な感情(負荷)を伴うので的確な判断ができず、さらに状況が悪化することもあります。

>デフォルト設定しているなら設定通りになるでしょう、質問する意味がないです。
>「目覚まし時計を6時に設定したらどうなると思います?」6時にアラーム鳴るだけです。

人工知能の設計段階では予期せぬバグ(負荷)が発生することも考慮して設計すると思います。
バグが生じても当初の目的を達成しなければならないので、あらゆる対策を講じるでしょう。
その対策(過程)を1さんに聞きたかったです。フロー的なものです。
稚拙ですが例えば「現在の問題点を洗い出して優先順位をつける」、
「優先順位はどのようなロジックを用いて設定するのか?」
「予想とは異なる結果がでた場合、次に考えることは?」など

人間のように感情(負荷)と思考を混同しない人工知能の思考過程を知ることができれば、
良いヒントになるんじゃないか?と思って886の質問をしました。


前回までに「これは質問として成り立っていない」ということを説明してきました。
それにあえて真正面から答えるとして、まずすべきことは、そもそも私が答えるべき質問なのかの確認です。

答えは残念ながらNOです。

なぜならば、これは私の範疇外の話だからです。
聞く相手が間違っています。

質問者が人工知能という言葉を出しているので、人工知能の話かと思いきや、これは人工知能の話ではありません。

知らないで書いている人に間違っていますよと細かいことを言うのが無粋なのをあえて承知で書きますが、プログラムにバグは明示的には入れません。
明示的に入れたのなら、それはバグではありません。

不測の事態にどう対応すべきかということなら、ソフトウェアの信頼性の話です。
人工知能の話ではありません。

まずはWikipediaで「ソフトウェア工学」「信頼性工学」「フェールセーフ」「フォールトトレラント」あたりを見て、気になった言葉をとっかかりにして調べていけばよいと思います。

百歩譲って人工知能の話だったとしても、私の答えられる範疇かどうかの確認が抜けています。

この質問は、フランス料理のソースのことを、同じ料理人だから知っているでしょと中華料理の人に聞くようなものです。

なぜ聞く相手を間違えてしまったのか。
または聞き方を間違えてしまったのか。

それは世界の捉え方がとてもざっくりしているからです。
料理のことならフランス料理も中華料理も料理でしょ、と考えているようなものです。
違いが見えていない。これも不完全知覚です。

もし以前に私が自分から持ち出して書いていることならば、それについて私に質問するのは理にかなっています。
でも今回はそうではありません。

質問者は、質問内容が私の守備範囲かどうかを確認せずに、いきなり質問を投げてきています。
それはこれまでの私の書いてきたことにまったく関係がなく、私にしてみたら降って湧いたものでしかありません。
質問者が「これは人工知能のことだろう」「人工知能のことだから、あの人は答えられるだろう」と思い込んだだけです。
そのどちらもが間違いだったのです。
誤った知識の積み重ねから出てきている推論は、その全てが誤りです。
「太陽は西から昇るよね」という誤った前提に基づいた話が全て誤りなのと同じです。

質問者は文章力のせいと言っていますが、文章力の前に、
・書かれている内容(ooだからxxだろう)
・聞く相手
が間違っていました。
文章力のせいではありません。

今日はあえて真正面から答えてみましたが、回答するために回答側がここまであれこれ気を回さないといけない質問は、やはり答えてもらえなくて仕方ないと思います。
「これは私に聞くべきことではないですよ」という答えの前に、回答側が気を回さないといけないことが多すぎます。
別にお金をもらっているわけでもないですし、質問者に対して何か責任があるわけでもないですし、そこまで手間を割いて質問者を相手にする必然性が回答側にありません。
残念ながら、気が利かない、自己満足の失礼な質問だというしかありません。
私は自分が説明してきたことと全然関係ないことを、わざわざわけのわからない形で要求されたわけですからね。

「真面目な質問」と言っていたアンチの人たちは、真正面から回答したら、どういう回答が返ってくると思っていたんでしょうか…。
本当に人工知能の話だと思っていたんですかねえ。
この質問に違和感を感じなかったアンチのように、文章が一見丁寧だったら、おかしなことが書かれていても見抜けないことの危険性については次回書きます。
そもそもアンチは読解力がないので、質問を読み飛ばして単に私に噛み付いているだけの可能性もありますが。

最後に。
私は、人工知能について大学で学んだとは書きましたが、博士号取ったとか専門家ですと言ったことはありません。
自分の知らないことをちょっと書かれただけで、すぐに専門家だと思い込んで、人工知能についてなんでも知っていて、聞けばなんでも答えてくれると思ってしまう人が多いようです。
だから質問の仕方が雑になるのかもしれません(適当にぶん投げてもそれなりに拾ってくれると期待して)。
ネットで引き寄せや潜在意識の情報を求めている人の多くは、飢餓感の裏返しで必要以上にリッチなものを求める傾向がとても強く、他人にもその期待を投影して、無意識に「達人」「専門家」と思ってしまうみたいですね。
やっと見つけた、これでもう大丈夫、救われると思いたいのでしょう。
そして最初はどっぷり依存しますが、そのうち期待を裏切られると、相手が「達人」「専門家」を名乗っていなくても、名乗ったことにして、詐欺だ偽物だ騙されたという形で怒りをぶつけるようです。
そういう人にとっては「現実に起こっていないことも、起こったことになっている」。
面白いなあと思って見ています。
このあたりの依存側の内面を紹介しているブログが「信者と書いてカモ」です。

というわけで、人工知能のことが知りたかったら、私に聞くより、入門書を当たったほうが速いし、正確です。

あとは、人工知能でないものを人工知能の話だと勘違いしていることもあるようなので(今回がそれですね)、あんまりわからないものに適当に手を出すのは考えものですね。
一人で勝手に勘違いしているだけならまだしも、他人にそれをぶつけてしまうと、他人をわけのわからない世界に巻き込むことになります。

ストレートに、シンプルに。フレッシュな自分をそのまま表現しましょう。

次回は、この質問に違和感を感じること、こういう質問をしてしまうことについて書きます。